人力で動く鉄道があった?

みなさん、こんにちは!

今回は、鉄道ネタでお話ししようと思います。

鉄道の列車について

現在の鉄道は電気を動力とする新幹線や電車、軽油で走るディーゼルカーが代表的ですが

最新式ですとバッテリーとディーゼルエンジンで走るハイブリッド車(JR東日本 HE200系)も

あります。

過去にはガソリンカーがありましたが、1940年に発生した大阪府の桜島線 列車脱線転覆による

火災事故を機に、次第に減少していき、全廃してしまいました。

人力で動かす列車があった?

それ以外に人が貨車を押して動かす人力列車がありました。

静岡県熱海市と神奈川県小田原市を結んでいた豆相人車鉄道(ずそうじんしゃてつどう)です。

開通は1895年で、約12年間、列車を人力で動かしてました。

 

小田原から熱海まで10.4㎞を約3時間~3時間30分かけて走らせておりました。

当時、東海道本線は御殿場ルートで山道を走っており、熱海には鉄道がなかったため、

豆相人車鉄道ができてから、熱海の住民はそれを使って、行き来してました。

小田原 – 熱海間の料金は上等1円、中等60銭、下等40銭です。

下等の運賃ですが当時の40銭は工夫の賃金1日分であったため、換算するのは難しいですが、

おそらく現在の価値で5000~10000円程度ではないかと思います。

非常に不評だった豆相人車鉄道

坂道に差し掛かったら乗客も列車を押していた

実は、豆相人車鉄道には弱点があり、坂道でよく止まったり、転倒したりすることが

しばしばありました。トラブルがあった際は、工夫(貨車を押す人)が乗客に貨車を押すのを手伝えと

いい、多数の人たちで貨車を押してました。せっかく、高額な運賃を払った上に、貨車まで

押さなければならず、目的地に着いたらクタクタだということで苦情が殺到しました。

 

不人気でも豆相人車鉄道しか使えなかった・・・

熱海の住人は徒歩以外でこれを使わないと、出かけることができなかったため、大変

苦労したようです。蒸気機関車が走り出すのは1907年で、それまで待たなければなりませんでした。

のちに熱海鉄道になりましたが、1934年に東海道本線が現在の熱海ルートを通すことになったため

熱海鉄道は東海道本線に譲り、完全にお役御免となりました。

 

熱海駅前に熱海鉄道の蒸気機関車が展示されておりますので興味のある方はご覧ください。